テロ等準備罪廃止法案提出 立憲など野党

2017年12月08日 06:01

 立憲民主党は無所属の会、日本共産党、自由党、社会民主党らとともに改正組織犯罪処罰法のうち、内心の自由を侵すおそれがある「テロ等準備罪」にあたる部分の廃止をめざす「テロ等準備罪廃止法案」を6日、衆院に共同提出した。

 廃止の必要性については、犯罪構成要件が不明確で、刑罰法規の謙抑主義に反するうえ、監視社会になる危険性や表現の自由・思想信条の自由など憲法が保障する国民の自由と権利を侵害する恐れがあると指摘している。

 立憲民主党の長妻昭代表代行は「立憲民主党は共謀罪を廃止してテロ対策をしないというレッテル貼りをされる方がいるが、そうではない。実効性のあるテロ対策をする」と強調。

現行の形で「内心の自由に踏み込む共謀罪の部分は国民の皆さんにとってマイナスになる。そこを除外した効果の高いテロ対策が必要だ」と述べた。

 長妻代表代行は「民進党は今年5月、共謀罪ではなく、テロ対策としてもっと実効性のある『航空保安法案』『組織的犯罪処罰法改正案』という2つの法案を提出した経緯がある。これら法案は来年の通常国会を含めて提出を検討していきたい」と対案で実効性ある対処を考えるとした。

 また、テロ等準備罪(共謀罪)創設時に国会で先頭を切って反対し、問題点を指摘し続けてきた立憲民主党会派所属の山尾志桜里衆院議員は「(テロ等準備罪は)人権の核心部分を侵害するもので、百害あって一利なし」と改めて、廃止の必要を訴えた。(編集担当:森高龍二)