8党党首が今回選挙で最も訴えたいことは

2017年10月09日 16:43

 日本記者クラブ主催による8党首討論会が8日行われ、自由民主党の安倍晋三総裁、希望の党の小池百合子代表、公明党の山口那津男代表、立憲民主党の枝野幸男代表、日本共産党 の志位和夫委員長、日本維新の会の松井一郎代表、社会民主党の吉田忠智党首、日本のこころの中野正志代表が出席した。

 冒頭に、今回総選挙で最も国民に訴えたいことを各党代表が30秒で語った。その内容を紹介する。各党とも今回選挙で争点化したい点を浮き彫りにしたい狙いが見える。

 自民の安倍総裁は「この国を守り抜く」とのボードを掲げ「安定した政治の下で、この国を守り抜く」とした。「北朝鮮の脅威に対し外交力を発揮し、平和で幸せな暮らしを守り抜く。少子化に対し子どもたちの未来を切り拓いていくために全力を尽くす。この選挙は日本の未来を決める選挙」とアピールした。

 希望の小池代表は「国民ファーストの政治で日本に希望を」とのボードを掲げ「社会保障、安全保障、様々課題がある。この選挙で(みなさんは)私の人生どうなるのと知りたいと思う。100歳の人生で、例えば高齢者には病院に行かずに、大学に行けるような新しいパラダイム(物の見方)で発想を変えましょう」と希望ある社会づくりを訴えた。

 公明の山口代表は「教育負担の軽減」を掲げ「結党以来、教科書の無償配布など子育て支援に取り組んできた。今回、教育負担軽減を掲げた。幼児教育の無償化、市立高校授業料の実質無償化、大学生活支援のための返済の要らない給付型奨学金の拡充などに取り組む」と教育負担軽減を前面に打ち出した。

 共産の志位委員長は「安倍暴走政治に退場!」を掲げ「安倍自公政権の5年を振り返ると、安保法制、特定機密保護法、共謀罪(テロ等準備罪)創設と、こんなに憲法を蔑(ないがし)ろにしてきた政権はかつてない。沖縄新基地・原発再稼働など、民意をこんなに踏みつけてきた政権もかつてない。森友・加計学園疑惑。こんな異常な国政私物化疑惑にまみれた政権もない」とし「市民と野党の共闘の勝利で、安倍暴走政治に審判を下し、新しい政治をつくる選挙にしよう」と訴えた。

 維新の松井代表は「身を切る改革で教育無償化」を掲げ「大阪ではもうスタートしている。大阪では改革での財源で私学を含め実質、高校まで無償化している。これを全国でやりたい」とアピールした。

 立憲の枝野代表は「まっとうな政治」を掲げ「まっとうな政治を取り戻す」と訴えた。「誰かがどこかで決めて、多くの国民がそれに従わなければならない。これは民主主義ではない。国民の皆さんの草の根の声をふまえた本当の民主主義を取り戻す。また社会が分断され、格差が拡大され、少数の人たちが差別される、これはまっとうな社会ではない。まっとうな政治で、まっとうな社会を取り戻す」と呼びかけた。

 社民の吉田党首は「憲法を活かす政治」を掲げ「今回の選挙は、安倍政権の是非と憲法が問われる大事な選挙」と呼びかけ「国民生活最優先で、憲法を活かす政治を掲げ、子ども、若者、女性、高齢者、障碍者など社会的弱者の皆さんへの政策をしっかり掲げて取り組む」とした。

 こころの中野代表は「自主憲法の制定を、消費税マイレージ制度の導入を、被災者の自立支援の徹底を、敵基地攻撃能力保有を」とボードに書き込み「次の世代に熱いメッセージを残す戦いにしたい」とアピールした。(編集担当:森高龍二)