安倍晋三総理は4日の国家公務員合同初任研修開講式で「国家国民のため、心を尽くし、身を尽くす。崇高な志を持って国家公務員の道を歩み出す皆さんを内閣総理大臣として心から歓迎したい」と祝福した。
そのうえで「現場の声にじっくり耳を傾け、頑張る人々の思いに接し、国民本位の政策を磨き上げてほしい」と訓示した。
また「心は細心に、謙虚に。肝っ玉は大胆に。国家公務員の仕事は国の骨格をつくる仕事。仕事の結果は国民全てに影響が及ぶ。我が国を代表して各国と交渉を重ねることもある。生易しいものではない。だからこそ、国家公務員として歩む人生、全体を見渡し、あらゆることに思いを巡らし、国民の信頼を得、負託に応えるべく、高い倫理観の下、細心の心持ちで仕事に臨んでほしい」と国家公務員としての立ち位置を自覚し、職務に専念するよう求めた。
ただ、森友問題での財務省による決裁文書改ざんをはじめ、土地取引での売却根拠、イラク日報問題、国家戦略特区制度での加計学園獣医学部認可に伴う過程の透明さなど、国民の信頼を得るための取り組みが最も求められているのはそれぞれの閣僚と省庁という皮肉な事態になっている。(編集担当:森高龍二)