総務省統計局が2017年10月1日現在の人口推計を公表。総人口は1億2670万6千人、前年比22万7千人の減少。日本人人口は37万2千人の減少で減少幅は7年連続で拡大。外国人は14.7万人増加で増加幅は拡大。
日本は既に移民国家だという声もある。日本人の人口は2009年から減り続けている。一方、グローバリゼーションの中、日本で暮らす外国人の数は増加し続けている。日本人の減少傾向の中で労働力は慢性的に不足しており、市場はこれを外国人労働者で補おうとしているのであるから当然のことだとも言えよう。
13日、総務省統計局は2017年10月1日現在の日本の人口推計を発表した。集計時点の日本の総人口は1億2670万6千人で、前年に比べ22万7千人減少し、増減率で0.18%の減少と7年連続の減少となっている。日本人のみの人口は前年に比べ37万2千人の減少で減少幅は11年連続で拡大し続けている。
一方、外国人は14万7千人の増加で、4年連続して増加し、その増加幅も拡大している。外国人の増加は、13年には3万7千人であったものが15年には9万5千人と拡大し、16年には13万6千人、17年には14万7千人と10万人を超えるようになった。この外国人の大幅増加の背景には東京オリンピックの関連工事や団塊の世代の労働市場からの退出等による人手不足の深刻化があると想像できる。
年齢階級別の構成比を見ると、労働人口の核となり得る15~64歳人口は7596万2千人で、前年に比べ60万人減少し、構成比は60.0%で92年の69.8%以降低下し続けている。高齢人口である65歳以上人口は3515万2千人となり、前年に比べ56万1千人の増加で、構成比は4人に1人を超える27.7%で過去最高となった。 15歳未満人口は1559万2千人で割合は12.3%と過去最低だ。一方、医療介護の主な対象である75歳以上人口は1748万2千人で15年以降は15 歳未満人口を上回っている。
都道府県別に人口増減率をみると、増加しているのは南関東などの7都県のみとなっており、東京一極集中が人口データからも裏付けられる。増加している地域は東京都が0.73%と最も高く、次いで埼玉県が0.28%、沖縄県が0.26%、愛知県0.24%、千葉県0.16%、神奈川県0.15%、福岡県0.04%となっている。一方、減少しているのは40道府県で、減少率が大きなものから秋田県が1.40%の減少、青森県が1.16%減などとなっており、下位5県は減少率 が1%を超えている。
この人口統計からも日本人の人口減少が加速しており、労働力と消費力が急速に減少し、これを外国人移入者の増加で補っている現状が読み取れる。(編集担当:久保田雄城)