大学の役割等、特色化加速の改革を促す 文科相

2018年05月18日 06:05

 林芳正文部科学大臣は16日の人生100年時代構想会議で大学改革に関する全体像を示した。この中で、林大臣は大学の機能・役割について「780ある大学が、どのような役割や機能があるか、社会からわかりづらい。また自らの強みや特色が意識されていないため、連携等の役割・機能の強化策がとられていない」と指摘。各大学の中軸となる強みや特色をより明確化していく必要があると提起した。

 特に人材養成の視点から3分類し「世界を牽引する人材」「高度な教養と専門性を備えた先導的な人材」「具体の職業やスキルを意識した高い実務能力を備えた人材」の養成をそれぞれの大学が踏まえつつ、特に私学においては「各大学の役割・機能の明確化・特色化を加速する改革を促していく」とした。

 また現況では大学が実際にどのような教育成果をあげ、学生が実際にどのような知識や能力を修得したかなどの成果の確認が十分にできていないとし「学修成果の可視化と情報公開を義務付けていく」考えも示された。

安倍晋三総理は「各大学の役割・機能の明確化、教育の質の向上、学生が身に付ける能力の見える化、企業側の選考活動への活用、外部人材の登用による大学の経営力強化、連携・統合の環境整備といった課題について、これから取りまとめる基本構想及び政府の骨太方針において、今日の審議を踏まえて、明確な方向性を決定したい」と述べた。(編集担当:森高龍二)