ホンダの航空機事業子会社であるホンダ エアクラフト カンパニー(Honda Aircraft Company/HACI)が、最新型にアップグレードされた同社の小型ビジネスジェット機「HondaJet Elite(エリート)」を世界初公開した。
公開したのは、スイスのジュネーブで5月28日から31日まで開催される欧州最大のビジネス航空ショー「EBACE2018(2018 European Business Aviation Convention & Exhibition)」に先行して行なわれた発表会だ。
新型HondaJet Eliteは、主翼上面のエンジン配置(Over-The-Wing Engine Mount)形態や自然層流翼型、自然層流ノーズ、一体成型複合材胴体などのHondaJet独自開発の技術を従来のHondaJetから引き継いでおり、さらに複数の最新技術と装備が加えられたモデルだ。
その結果、従来のHondaJetに比べて、航続距離を約17%(+396km)延長し約2661kmとし、ノイズ低減エンジンインレットの採用で高周波エンジンノイズ低減し、客室内の静粛性をさらに向上。そして、アビオニクスシステムの進化により、離着陸時および飛行時の安定性や安全性などの面でもその機能をさらに強化したという。
同時に、燃費効率も非常に優れており、同等サイズの双発ビジネスジェット機よりも温室効果ガス排出量を低減している。
これらにより、最新型のHondaJet Eliteは、クラス最高水準の最高速度、最大運用高度、上昇性能、燃費性能、静粛性、室内サイズおよび航続距離を実現したという。
HondaJet Eliteは、2018年4月に米国連邦航空局(FAA)の型式証明を、また今月には、欧州航空安全局(EASA)の型式証明を取得したとした。(編集担当:吉田恒)