ポルシェ・ジャパンは、ポルシェ独本社がグローバル市場で2025年までにモデルラインナップの5割を電動化する目標に掲げることを受けて、ポルシェ初の電気自動車(EV)「ミッションE」を2020年から日本国内において発売することを決定し、今般発表に及んだ。
ミッションEは、2015年のフランクフルト・モーターショーで初めて発表された、ポルシェ初の純電気駆動システムを搭載する電気自動車だ。2015年からル・マンを3年連続で制した919ハイブリッドや918スパイダーのテクノロジーを受け継いだ電気自動車のコンセプトモデルとして公開され、2018年のジュネーブ・モーターショーでは、CUVタイプの派生版であるミッションEクロスツーリスモが公開された。
ミッションEは、4ドア、4座セパレートシート、440kW(600ps)のシステム出力により、静止状態から100km/hまで3.5秒未満での加速を実現。最大航続距離を、500km以上(NEDC準拠)を実現し、実用性を兼ね備えたEVだ。このミッションEを2020年より日本国内のポルシェ・ジャパン正規販売店において販売開始するということ。
1900年のパリ万博で発表された世界初の走行可能なフルハイブリッドカー、ローナーポルシェをはじめとして918スパイダー、カイエンS Eハイブリッド、パナメーラS Eハイブリッド、そしてル・マン3連覇を果たした919ハイブリッドなど、ポルシェはこれまでも積極的に電動化に取り組んできた。
現在ポルシェでは、パナメーラ 4モデルと、欧州ではすでに発売が開始されているカイエンの1モデルを含めると、すでに5モデルのEV車を市場に導入している。これを2025年までに、全モデルラインナップのうち、50%をプラグイン・ハイブリッドモデル(PHV)とミッションEなどの電気自動車とすることを目標として掲げた。
2018年は、初めてポルシェの名を冠した356 No.1ロードスターが1948年にグミュント(オーストリア)で誕生してから70周年という記念すべき年。これまでも革新的技術により時代を代表するスポーツカーを生み出し、マーケットをリードし続けてきたポルシェは、ミッションEの導入により純電気駆動システムを搭載するEVスポーツカーの分野でも、その地位を不動のものとするとしている。(編集担当:吉田恒)