時間単位の賃上げ、成果主義必要 中西新会長

2018年06月05日 06:22

 日本経済団体連合会の会長に新しく就任した中西宏明会長は4日までの就任記者会見で賃上げについて「日本経済にとって、長年、大幅な賃上げがなされてこなかったのは大問題」との認識を示した。

 ただその要因としてあげたのは「低成長の20年の間に正規・非正規といった制度問題も含め、企業の支払い能力が低下し、従業員がいくら頑張っても賃金がさほど上がらないという状況になってしまった」ことだとした。

 企業の支払い能力が低下したのかどうか、株主への配当や企業の内部留保の増大など労働側視点からは疑問もある。一方、非正規労働が広がり、低コストでの労働力確保が正規労働者の賃金アップ抑制にもなってきたもよう。

 中西会長は、この日の会見で「一生懸命努力すれば報われる、働く意欲が湧くという循環を作らなければならない」とし、そのためには「時間単位の賃上げ、成果主義などを採り入れた仕組みに変えるといったことが必要」と強調した。(編集担当:森高龍二)