2018年の家計の見通し、「苦しくなりそう」48.9% 「ゆとりできそう」11.9%

2018年02月18日 14:11

画・2018年の家計の見通し、「苦しくなりそう」48.9%

しゅふJOB総研が「家計と稼ぎ方」について働く主婦を対象に2018の見通しについて意識調査。18年の家計は「苦しくなりそう」が48.9%、「変わらない」39.2%、「ゆとりできそう」11.9%。

 日本は現在、緩やかな景気回復局面にある。経済指標は概ね良好な数字を維持し続けている。しかし、細かに見れば日本国民の暮らしはまだら模様だ。賃金は上昇しているが、このところ物価の上昇が賃金の上昇を上回り、実質レベルでの賃金は低下傾向にある。

 景況の見通しも良好な数値が出ているというものの、現況では消費者の節約志向に変化は無いようである。生産や雇用統計の数字は楽観的な値を示しているが家計は未だ厳しい状況にある。家計を切り盛りする主婦達は今後の見通しについてどのような意識を持っているのであろうか。

 JOB総研が、自社サイトに登録している働く主婦745人をサンプルに「家計と稼ぎ方」についてのアンケート調査を実施し、その結果を公表した。調査結果によれば、「2018年の家計はどうなりそうか」という問いに対して、「苦しくなりそう」と答えた者が48.9%と約半数で最も多くなっている。次いで、「変化はなさそう」が39.2%と約4割、「ゆとりができそう」と答えた者は11.9%にとどまる。経済界が今年の賃上げについて理解を示す発言が報道されているが、働く主婦達はこれに多くの期待をしていないようだ。

 「家計を増やすために何をするか」という質問に対しては、複数回答で「副業(雇用契約)」と答えた者が39.2%で最も多く、次いで「副業(業務委託契約)」34.1%、「ポイントをためる」31.8%の順となっている。株、投資信託、通貨など「金融商品を売買」、いわゆる金融投資は23.0%にとどまり、やはり堅実に働きに出る、あるいは自宅で仕事を引き受けることを選択した者が多数である。

 フリーコメントを見ると、「給与は全く上がらず、物価は上がっており、消費税もあがる」(40代:パート/アルバイト)、「消費税アップや、将来の子供の事を考えたら切り詰めていかないと心の余裕がない」(30代:パート/アルバイト)、「増税があり教育費がかさむのに、収入が増えないから。給与を増やしてもらわないと、どうにもならない」(40代:派遣社員)などとなっている。

 家計の先行きを悲観させているキーワードは「増税」、「教育費」、「物価上昇」と言える。これに対する有効な政策を行わなければ家計の節約志向に変化は起こらないようだ。(編集担当:久保田雄城)