ジョンソンが主婦1000名を対象に「食中毒に対するアンケート調査」を実施。梅雨の食中毒対策は「手指を洗う」73.9%、「捨てる」71.8%などが上位。調理器具の除菌・殺菌は10%以下。調理器具への対策が不十分と指摘。
6日、気象庁は近畿、東海、関東甲信地方の梅雨入りを発表した。すでに西日本の地域では先月から今月にかけて順次、梅雨入りしている。梅雨から夏にかけては、気候が暖かく湿気が多くなるため、食中毒の主な原因である細菌の増殖が活発になる。家庭でも食中毒の防止に十分注意する必要がある。
家庭用洗剤等を製造・販売するジョンソンが20~40代の働く主婦1000名を対象に「食中毒に対するアンケート調査」を実施し、その結果を発表した。
梅雨時期に「作りおき」をした際に食中毒対策をしていると回答した者に対してその具体的な内容を尋ねた結果、「肉、魚、卵などを取り扱うときは、取り扱う前と後に必ず手指を洗う」が73.9%で最も多く、次いで「時間が経ちすぎたものは思い切って捨てる」が71.8%、「ちょっとでもあやしいと思ったら食べずに捨てる」が71.2%で、この3つが7割を超えて多かった。
続いて、「生肉や魚などの汁が、果物やサラダなど生で食べるものや調理の済んだものにかからないようにする」66.3%と「包丁とまな板は、加熱しないで食べるものを先に調理する」54.7%が5割を超え多い結果となった。
しかし、「使用後の調理器具は洗った後、毎回アルコール除菌剤をかけて除菌する」が9.9%、「使用後の調理器具は洗った後、毎回熱湯をかけて除菌する」は8.0%と、まな板・包丁・タッパー等の調理器具を除菌・殺菌しているという者は10%以下で、調理器具への対策はまだ十分に浸透していないのが現状のようである。
ジョンソン社がこの調査と同時に行った実験の結果では、「アルコール除菌」と「煮沸消毒」が調理器具に付着した菌の対策として効果があるという結果が出た。菌が付着した調理器具にアルコール除菌剤をスプレーした場合も煮沸消毒した場合もともに99%以上菌が減少したことを確認した。アルコール除菌剤は、使用前にスプレーするだけでよいので、手軽に除菌ができ便利だ。
アルコール除菌の使用の仕方を主婦に尋ねたところ71.3%が調理器具の使用後に使用していると答えている。しかし、衛生微生物研究センターの李新一酒席研究員は「使用後から次に調理するまで時間が空く場合、意図しない形で調理器具に菌が付着する場合もあるため、使用直前にも除菌を行う方がより効果的」であると指摘している。アルコール除菌剤の使用は「使用直前」に「調理器具が乾いた状態」で吹き付けるのが最も効果的だとのことである。(編集担当:久保田雄城)