ホンダ、かつてのステップバンを彷彿とさせる新型軽商用車「N-VAN」発売

2018年07月14日 08:07

Honda N-VAN

ホンダ「N-BOX」のプラットフォームを利用して、新型の軽バン「N-VAN」を発売、「+STYLE」タイプには多彩な車体色を用意する

 ホンダが人気軽自動車シリーズN-BOXのプラットフォームを利用して、新型の軽商用バン「N-VAN」を発売した。新型N-VANは、働く人々の生活を見つめ、さまざまな仕事での使いやすさや優れた走行性能、安全性能を追求し、軽バンの新基準となることを目指して開発したとしている。

 新型N-VANは、先に述べたように、N-BOXのプラットフォームを最大限に活用しながら、軽バンに求められる広い積載スペースと積載作業の効率性を追求した。

 まず、燃料タンクを前席の下に収める独創のセンタータンクレイアウト採用により荷室を低床化し、高さのある荷物の積載にも対応できる空間を確保した。そのうえで、リアシートのほか、助手席にもダイブダウン機構を採用することで、助手席からリアシート、テールゲートまでフラットな空間を実現した。

 さらに、軽バン初のセンターピラーレス仕様により、助手席側に大きな開口部を設定し、テールゲートと使い分けることで、さまざまなシーンで荷物の積載作業を効率よく、スムーズに行なえる構造とした。

 なお、助手席ドアと左側スライドドアには、センターピラーの機能を内蔵したドアインピラー構造を採用し、ドアオープン時には、大口の開口部を実現しながら、ドアクローズ時はピラー構造と同等の衝突安全性能を確保している。

長時間移動での快適性を追求したスムーズな加速や振動を抑えた乗り心地と、コマーシャルバンとしての活用法に合わせて効率性を高めたエンジンと軽量化により、NAエンジン23.8 km/リッター、ターボエンジン23.6km/リッターのクラストップレベルの低燃費を両立。さらに、ドライバーズシートは長時間の運転と頻繁な乗り降りに配慮するため、腰へのサポート強化と乗用車同等サイズのシートフレームを採用。ドライバーへの身体への負担軽減に貢献する。

 安全運転支援装備にも不足はない。新型N-VAN全車に、ホンダ製軽バンに初採用となる、先進の安全運転支援システムHonda SENSINGを標準装備とした。これには、衝突軽減ブレーキ(CMBS)や誤発進抑制機能、車線維持支援システム(LKAS)などの8つの機能に加えて、後方誤発進抑制機能、オートハイビームも搭載した。

 新型N-VANのグレード構成は、コマーシャルバンとしての機能を追求した「G」「L」に加えて、質感の高いインテリアや便利な装備、充実したボディカラーラインアップで個性を際立たせた「+STYLE」タイプを設定。商用としてだけではなく、レジャーなど幅広い用途で使えるラインアップとした。「+STYLE」は、恐らく70年代のホンダ商用バン「ステップバン」が若者のレジャーカーとして使われたことの再現を狙ったグレードであろう。

 価格は、NAエンジン車が126万7920円から156万6000円、ターボエンジン車が166万8600円から179万9280円。(編集担当:吉田恒)