安倍政権で高級官僚の倫理観欠如が止まらない。宇宙航空開発機構に出向中、川端和明・文部科学省国際統括官が都内の医療コンサルティング会社に便宜を図った見返りに140万円相当の接待を受けたとして、26日、東京地検特捜部に収賄容疑で逮捕された。
文科省では佐野太・前科学技術・学術政策局長が文科省の私学助成制度(私大研究ブランディング事業)の対象に東京医科大学がなるよう便宜を図った見返りに、自身の息子が同大学に入学できるよう、合格ラインに到達していなかったところを不正に加点してもらい合格させてもらった受託収賄容疑で東京地検特捜部に逮捕、24日起訴された。
菅義偉官房長官は26日「容疑が事実なら、文部科学行政に対する信頼そのものを根幹から揺るがしかねない問題だ。林芳正文科大臣を中心に、しっかり信頼回復に向けた対応を講じる必要がある」と述べた。
しかし安倍政権では財務省の決裁文書改ざん、隠ぺい、局長による国会で虚偽答弁でも省最高責任者の大臣は辞職することなく、文部科学行政においても前局長が起訴され被告になっても、林大臣は続投している。今回の逮捕を受けても菅官房長官は「林大臣を中心にしっかり信頼回復へ」と続投を既定し記者団の問いに答えた。最高責任者が責任を取らない状態では政府全体の体質が問われることになりそう。(編集担当:森高龍二)