メルセデス、Cクラスを大規模改良、48Vマイルドハイブリッド車を追加

2018年07月27日 07:01

2018 C-Class W/S205 Facelift

メルセデス・ベンツCクラスを大規模なマイナーチェンジを実施し新型モデルを発表。セダン、ステーションワゴン、クーペ、カブリオレの4ラインアップを同時に刷新した

 メルセデス・ベンツは、同ブランドのDセグメントの量販車種「Cクラス」(205系)に大規模な改良を加えた新型モデルを発表。セダン、ステーションワゴン、クーペ、カブリオレの異なるボディ4ラインアップを同時に刷新し、注文の受付を開始した。新型はCクラスとして1993年デビューの初代から数えて4代目、190Eシリーズを加えると5代目のモデルとなる。

 今回のフェイスリフトでエクステリアは、前後バンパーを刷新。より彫りの深いダイナミックなデザインとした。「LEDハイパフォーマンスヘッドライト」は、ヘッドライト内部にマルチチャンバーリフレクターが上下4列ずつ立体的に並び、顔付きを未来的な印象に演出。上級グレードの「マルチビームLEDヘッドライト」はEクラスやSクラスと同様のシステムで、片側84個のLED光源を個別に制御することにより、前走車や対向車のドライバーを幻惑することなく、広い範囲を照射する。

 インテリアは、10.25インチワイドディスプレイのほか、インストゥルメントクラスター機能を持つCクラス専用デザインの12.3インチ「コックピットディスプレイ」をオプション設定した。スピードメーターやレブカウンター、ナビゲーションや安全運転支援システムなどの情報を表示するほか、「クラシック」「スポーツ」「プログレッシブ」の3種類のデザインから選択可能だ。

 今回のマイナーチェンジにおける大きなトピックは、「C200アバンギャルド」に48V仕様のマイルドハイブリッドシステムを採用したこと。新開発の1.5リッター直列4気筒ガソリンターボエンジンは、単体で最高出力184ps、最大トルク280Nmを発生。それを、最高出力14ps、最大トルク160Nmを発生するモーターがアシストする。同システムは燃費低減効果だけでなく、ターボラグ発生時のトルクの落ち込みをフォローし、スムーズな加速に貢献する。また、エンジンを止めた状態で走行するコースティングや、エンジン始動時の低騒音、低振動を実現したユニットとなった。

 「C220dアバンギャルド」には、同社のEクラスにも搭載されている従来型のクリーンディーゼルを高出力化したうえで、振動・騒音も低減した最高出力143kW(194ps)、 最大トルク400Nmを発生する2リッター直列4気筒Blue TECディーゼルエンジンを搭載した。

 このクリーンディーゼルは、排出ガス浄化経路の短縮や「sDPF(DPF with SCR Coating:選択触媒還元法コーティング付粒子状物質除去フィルター)」を採用するなど、排気ガス浄化に注力して開発され、欧州において導入されているRDE(実路走行試験)規制に適合したパワーユニットだ。

 また、CクラスAMG43シリーズは、ターボの大型化と制御の改良により、従来比で23ps(17kW)高出力化され、最高出力を390ps(287kW)まで向上させている。

 メルセデスの運転支援機能「インテリジェントドライブ」も大きく進化している。ステアリングアシストは、作動する状況を大幅に拡大し、車線が不明瞭な場合には先行車を追従することでアシストをフォローする。またシステム起動時に高速道路上で自動停止した場合、30秒以内であれば自動再発進が可能となり、渋滞時のドライバーの疲労を大幅に低減する。そのほか、ウインカー操作で自動的に車線を変更する「アクティブレーンチェンジングアシスト」、ドライバー緊急時に自動で減速・停止する「アクティブエマージェンシーストップアシスト」などを搭載した。

 新型Cクラスの価格は、セダンが449.0万円から1379.0万円、ステーションワゴンが473.0万円から1398.0万円、クーペが564.0万円から1424.0万円、カブリオレが615.0万円から1483.0万円だ。(編集担当:吉田恒)