12月8日から国内販売が開始される新型ホームコンソールゲーム機「Wii U」。高精細なHD画質や画面のついたコントローラーなど、これまでにない機能や楽しみ方に期待の高まっているこのゲーム機は、11月18日に米国で発売が開始され、発売から1週間で販売台数が40万台を突破したと報じられるなど、世界中で話題を集めている。
この「Wii U」に関し任天堂が、「Gガイド」サービスを提供するインタラクティブ・プログラム・ガイド(IPG)と、シンジケーテッドGガイドの採用に関するパートナーシップ契約を締結したと発表。テレビ画面とWii Uのコントローラーである「Wii U GamePad」上の6.2インチタッチスクリーンの2つの画面を使うことで、テレビ視聴とWii Uの新しい関係を作り出す電子番組表サービス「Nintendo TVii」を12月8日から共同で開始するという。
「Nintendo TVii」は、任天堂がIPGから提供を受ける公式番組情報及び番組関連情報を手元のWii U GamePadに表示し、テレビで現在放送中の番組を見ながら、その番組の詳細情報が得られるサービスとのこと。電子番組表だけでなく、番組のあらすじや、出演者情報、出演者のプロフィールなどを閲覧することができ、また、好みの番組やキーワード、出演者を「お好み登録」することで、おすすめ番組を自動的に提案する機能や、「Nintendo TVii」から直接テレビ番組を変更できる赤外線チャンネル切り替え機能(オプション:有料)も提供される。
テレビとWii U GamePadの2つの画面を使うことで、新しいテレビとゲーム機の関係を作り出そうという両社。しかし、本サービスだけでは訴求ポイントとしては弱いであろう。またWii U自体も、「ゲームの途中でも簡単な操作でインターネットブラウザーに切り替えることが出来る」「インターネット回線を通じて、顔を見ながら会話出来る」「ゲーム情報を共有する仕組みがあり、お勧めコメントでソフトを探すことができる」「ジョイサウンド提供の最新カラオケが本体にはじめから入っている」などで訴求を図ってはいるが、Wiiが登場した際の「体感的な操作方法」というポイント以上に惹きつけるような要素は見当たらない。「任天堂の新しいゲーム機」ということで、米国同様国内でも販売直後は順調な売れ行きを見せるかもしれないが、その後が続くのか否か。手放しで期待できる商品とは言い難いのではないだろうか。