事実に基づかない質問、許されないと菅長官強調

2019年03月18日 08:41

 菅義偉官房長官は15日午後の記者会見で、東京新聞望月衣塑子記者の問いに答え「(記者会見は)記者からの質問に対し政府の見解、立場を述べる場所と思っている」としたうえで「事実に基づかない質問を平気で言い放つ、そうしたことは絶対許されないことだと思う」と望月記者が事実に基づかない質問をしていると解されるような主張を展開した。

 菅官房長官は「会見の様子はネットのみならず、テレビニュースを通じたライブ配信などによって国内外に配信されている。私の発言内容に加え、記者の質問も直ちに視聴可能だ。そのような中で事実に基づかない質問をすることや質問前に個人的な意見や主張が繰り返された場合、官房長官会見の本来の趣旨が損なわれる」と述べ「政府としては官房長官会見が国民の知る権利に資するものとなるよう、今後とも内閣記者会と協力しながら適切に対応していきたい」と答えた。

 これに対して、望月記者は「米国特派員記者はホワイトハウスの会見と比べても日本の報道室の催促や制限の掛け方は異常だ。米国では、まず記者の問題意識を伝えたうえで質問するのはごくごく当たり前。日本では官邸での記者の質問の自由が狭められているのではないか、と指摘している」と提起し「政府の認識は」と返した。

 菅官房長官は「それは全くあたらない」としたうえで「米国では閣僚クラスが記者会見しているか。していない。私は厳しいスケジュールの制約の中で(1日2回)会見し、質問に可能な限り真摯に回答するように努めている。主要国の中で閣僚級が定期会見しているのは日本以外にフランスのみ。そのフランスでも閣僚級の会見は週1回。毎日のようにしているのはわが国のみ。それだけを見ても、国民の知る権利をどれだけ重視しているか、理解を頂けると思っている」と反論した。

 菅官房長官は、最後に「事実に基づかない質問を平気で言い放つ、そうしたことは絶対許されないことだと思う」と述べ会見場を後にした。

 望月記者の質問に対しては日本マスコミ情報文化労組会議議長の南彰新聞労連委員長が前日の14日の官邸前集会でのあいさつで「官邸が会見の指名権を使って望月記者の質問を後回しにし、質問回数を制限し、『簡潔にしてください』と質問中に妨害を続け、挙句の果てに『この記者の質問は事実誤認だ』とレッテルをはって記者を排除しようとした」と訴え、政府側の対応を厳しく非難した。政府にとって不都合な質問をする特定の記者を会見から排除するような対応はあってはならない。(編集担当:森高龍二)