丸山議員は言動の真意説明の上、自ら決断を

2019年05月25日 08:11

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衆院議運は23日の理事会で、24日に丸山議員から発言内容を聴取し、弁明の機会を提供することを決めたが、当事者の丸山議員は「体調不良」を理由に、2カ月間の休養を必要とするなどとした診断書を提出し、聴取に応じない(24日現在)。

 北方4島をめぐり「戦争しないとどうしようもなくないですか」などと平和憲法の原則に反する発言を北方4島ビザなし交流の訪問団の団長に行った丸山穂高衆院議員に対して除名処分した維新をはじめ立憲、国民、共産など6党会派が議員辞職勧告決議案を衆院に提出し、自民・公明はけん責決議案を提出している。

衆院議運は23日の理事会で、24日に丸山議員から発言内容を聴取し、弁明の機会を提供することを決めたが、当事者の丸山議員は「体調不良」を理由に、2カ月間の休養を必要とするなどとした診断書を提出し、聴取に応じない(24日現在)。

 聴取に応じられない程度に体調は優れないのか。国会議員として1日も早く言動の真意を国民に説明する責任がある。丸山議員は議員辞職勧告決議案が提出される前、自身のツイッターで「(決議案が)提出され、審議されるなら、こちらも相応の反論や弁明を行います」と書き込んだ。「ただ問題は、議運委や本会議では本人からの弁明機会の機会すら無い」とも訴えていた。

 議運委理事会が事実関係や真意を含め丸山議員から事情を聴き、弁明の機会を設けたにもかかわらず、欠席する態度はツイッターの書き込みと相反する。「体調不良」なら早々に整え、事情聴取に応じるべきだ。

 丸山議員は「戦争で島を取り返すことに賛成か、反対かと賛否を聞く形での発言だ」し「戦争しないとどうしようもなくないですか」などとした発言も含め、一連の発言は「憲法の理念を逸脱しているとは考えていない」としている。憲法の理念となぜ逸脱していないといえるのか、国会議員として国民に説明する義務がある。

 加えて、丸山議員は宿舎から外出が禁止されているにも関わらず「女性のいる店で飲ませろ」「おっぱいおっぱい」などと飲酒のうえとはいえ、外出しようとしたことが表面化した。挙句に「国会議員だから不逮捕特権がある」などとそこだけは国会議員である自覚があったようだ。

 元島民からも「国会議員を辞職すべき」との声が怒りではなく、極めて冷めた中であがっていることが、マスコミのインタビュー報道でも複数聞かれる。丸山議員の一連の言動からは、やはり「国会議員」としての資質そのものが問われる。

しかも国際問題になっており、ロシア外務省のザハロワ報道官に「発言に怒りを感じる。発言の真相を追及すべき。辞職勧告は妥協すべきでない」と発言させるなど、すでに丸山議員の言動は日本の国益を大きく損ねている。そのうえ、2カ月休養が必要で国会議員としての活動ができないというのであれば自ら国民に対し責任をとる姿勢として、議員を辞す決断を望みたい。それは自民、公明のいう「猛省」にも合うだろう。(編集担当:森高龍二)