カネカとテルモは、国内において同社のPTA(percutaneous transluminal angioplasty:経皮経管的血管形成術)に使用する血管拡張用カテーテル(以下、PTAバルーンカテーテル)のOEM供給に関する契約を締結し、本年11月より供給を開始した。同社は100%出資の子会社であるカネカメディックスを通じてテルモに販売する。
PTAとは末梢血管(腕や足の血管)の狭窄や閉塞した病変部を、カテーテルと呼ばれる細いチューブ(直径1mm程度)の先端についたバルーン(風船)で血管内から押し広げる治療法。同社のPTAバルーンカテーテルは、容易に病変を通過させるためにバルーン部分の径をより細くし、シャフトのプッシャビリティを上げ、先端部分の柔軟性を高めており、その性能は国内市場で高い評価を受けている。本年2月より、欧州市場においてテルモに対しOEM供給を開始しているが、国内においても更なる製品拡充を目指すテルモと、この分野の製品の更なる拡大を目指すカネカとのニーズが一致し、今回の契約締結にいたったという。