かゆみを感じたり、フケがポロポロと落ちてきたり、といった頭皮の症状に悩んだ経験のある人も多いはず。ロート製薬の調べによると、「頭皮の湿疹やかゆみに悩んだことがある」という人は約6人に1人(n=5000)いることが分かった。しかし、同じく同社の調査では、頭皮の湿疹やかゆみに悩んだ時に、「何も対処をしなかった」という人が41%(n=876)に上ることも分かっており、その理由としては「何を使用したら良いかが分からないから」という回答が上位に上がった。
頭皮の湿疹やかゆみは「頭皮湿疹」による症状であり、頭皮湿疹には医薬品による対処が必要である。そんな中、今年3月に同社が発売した「メンソレータムメディクイックH」の売上が好調だ。同製品は、アンテドラッグステロイド配合の湿疹・かぶれの治療薬で、頭皮湿疹などの症状に使いやすいよう考えられている。
売上が好調な理由としては、ボトルに使い勝手の良いスプレータイプを採用したことや、パッケージに「頭皮湿疹」という言葉を載せるなどの新しい提案方法を採用したこと、さらに、頭皮湿疹に悩むユーザーがいるにもかかわらず市場になかった製品を、OTC医薬品市場で初めて発売したことなどが挙げられる。発売以降、同社には「スプレータイプで頭皮に使いやすかった」、「CMを見てまさに自分の症状だと思った」、「見た目を気にして沈んでいた気分が明るくなった」、「頭皮の粉が目立つ黒い服や、アップの髪型で襟足を見せるのもダメでおしゃれを楽しめなかったが、これからは楽しむことができる」などの反応が寄せられている。
同商品は、1年間で10億円売れれば”ヒット商品”といわれるOTC 医薬品市場で、初年度にその10億円を達成しそうな勢いで売上を伸ばしている。これは年間売上予定の10倍に近い数字であり、同商品が予想よりもはるかに大きく潜在需要を喚起したことが分かる。