海洋プラ対策「G20で世界をけん引する」総理

2019年06月02日 09:08

安倍晋三総理は31日開かれた「海洋プラスチックごみ対策の関係閣僚会議」で「解決には世界全体での取り組みが不可欠」としたうえで「世界全体で目指すべきビジョンを共有し、実現に向けて各国が実効性ある具体的な対策を実行に移していくことが求められる。日本はG20大阪サミットの議長国として、この地球規模課題の解決に向けリーダーシップを発揮していく」と語った。

 安倍総理は今年1月の総理施政方針演説でも「プラスチックによる海洋汚染が生態系への大きな脅威となっている」とし「美しい海を次の世代に引き渡していくため、新たな汚染を生み出さない世界の実現を目指し『ごみの適切な回収』『処分』『海で分解される新素材の開発』など、世界の国々と共に海洋プラスチックごみ対策に取り組んでいかなければならない」との考えを示していた。

 安倍総理はこの日の会議で「これまでの我が国の経験と技術をフルに活用し、途上国の能力構築支援などの国際貢献や国内外での汚染の実態把握にも積極的に取り組み、世界全体の取り組みを力強くけん引していく」とした。

 プラスチックごみによる海洋汚染は地球規模で広がり、北極や南極でも観測されているという報告もある。海洋への流出量で最も多いのは推計値で中国(年間132万トン~353万トン)。次いでインドネシア(48万トン~129万トン)、フィリピン(28万トン~75万トン)。日本は2万トン~6万トンとされている=いずれも2010年での推計=。(編集担当:森高龍二)