TOYOTA GAZOO Racing、フェルナンド・アロンソと「ダカールラリー2020」参戦

2019年08月28日 06:23

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トヨタ・ハイラックスでアフリカ南部の砂漠でテストを続けるレーシングドライバーのフェルナンド・アロンソ選手

 FIA世界耐久選手権(WEC)2018-2019年シーズンを成功裏に終えたフェルナンド・アロンソ選手とTOYOTA GAZOO Racingは、ダカールラリー2020参戦予定のハイラックスで、今後数か月協力して一連の走行テストを行なうと発表した。

 アロンソ選手はル・マン24時間レースで2度優勝し、FIA世界耐久選手権の現チャンピオンだ。また、F1のドライバーズタイトルを2度獲得、またデイトナ24時間レースでも優勝した経験を持つドライバーだ。今回、モータースポーツのなかで最も過酷なカテゴリーのひとつと言われるダカールラリーに挑むため、オフロード・ドライビングスキル向上を目指すとしている。

 アロンソ選手自身のモータースポーツキャリアをさらに広げるための新たなチャレンジをスタートさせる。同選手は今後5カ月間、TOYOTA GAZOO Racingのダカールラリーチームと連携し、過酷なラリーレイドに慣れるため、ヨーロッパ、アフリカ、中東でハイラックスによる走行トレーニングプログラムを実施していく。

 すでに8月20日から23日にかけてアフリカ南部の砂漠でテストを続け、9月13日から14日に開催される南アフリカのクロスカントリーシリーズ第5戦、2019ハリスミス400ラリーにて初の実戦に臨む予定だ。なお今回は、勝負には拘らず、実戦を通じてのテストを行うことが目的だという。

 トヨタ車はこれまでダカールラリーにおいて、ワークスチームだけでなくプライベーターからも長年愛用されており、今年初めに行なわれたダカールラリー2019では4輪部門の合計エントリー数の4分の1以上をトヨタ車が占めた。

 また、カタール出身の前オリンピック選手であり、ラリーレイドの伝説的存在でもあるナッサー・アルーアティヤ選手が駆ったハイラックスがTOYOTA GAZOO Racingに初のダカールラリー総合優勝をもたらした。

 1978年に始まったダカールラリーは、南米に開催地が移り10年にわたって開催されてきたが、2020年はサウジアラビアに開催地を移して新たな開幕を迎える。

 フェルナンド・アロンソ選手は今回のラリーレイド参戦について、「TOYOTA GAZOO Racingと一緒に、また新たな冒険を続けられることを本当に楽しみにしています。2017年11月にトヨタのクルマを初めて運転して以来、2018-2019 WECスーパーシーズンでル・マン24時間レース2連覇、チームチャンピオンの獲得、更にチームメイトのセバスチャンと一貴と共にドライバーズタイトルを獲得することができました。今年初めにオフロードラリーの体験をして、サーキットレースとは全く異なることは分かっていましたが、前回のハイラックスでの走行テストは非常に有意義な経験でした。走行を重ねるごとに自信を持てるようになり、改善することができました。今後数か月間の走行トレーニングで、ハイラックスのことをさらに知り、チームと協力していけることを本当に楽しみにしています。私は様々なモータースポーツのカテゴリーで、常に新しい挑戦に挑んでいきたいと思っていて、今はそれを叶えてくれる素晴らしいチームにいると思っています」とコメントを寄せている。(編集担当:吉田恒)