勤労者の老後資金。平均貯蓄額695万円。「100万円未満」が4割。

2019年09月29日 14:59

画・勤労者の老後資金。平均貯蓄額695万円。「100万円未満」が4割。

GMOあおぞらネット銀行が「老後資金」に関する調査を実施。ビジネスパーソンの預貯額は平均695万円、「100万円未満」が37%。年代別平均は20代が452万円、30代682万円、40代952万円。

 人生100年時代が到来すると言われる。老後の期間が長くなれば当然、老後のために準備すべき生活資金も増加する。この6月、金融庁の金融審議会の報告書に95歳まで30年の老後を想定し2000万円の貯蓄が必要だという試算が掲載され話題になった。この話題を受けて、GMOあおぞらネット銀行が20歳から49歳のビジネスパーソン1000名を対象に「老後資金に関する調査」を7月下旬に実施、9月11日にこの集計結果を公表している。

 「老後の生活資金として2000万円を貯められると思うか」という質問に対しては、「思う」が33.4%、「思わない」は66.6%で2000万円貯蓄可能と思っている者は3分の1にとどまった。

 「老後2000万円問題で考えが変わったか」という質問に対しては、「はい」が53.5%、「いいえ」が46.5%であった。男女別に「はい」と答えた者の割合を見ると、男性が48.4%に対して女性が58.1%と女性の方が10%近く多くなっている。具体的に「行動したか」という質問に対しては、「はい」は21.8%のみで、これを男女別に見ると男性が25.9%に対して女性が18.1%と少なくなっている。

 どのような行動をしたかについて複数回答で答えてもらったところ、「収入を増やす手立てを考えた」が33.9%、次いで「支出を減らす手立て」が29.5%、「資産を増やす手立て」24.6%の順となったが、女性のみでは「支出を減らす」が41.8%と最も多くなっている。

 現在の貯蓄金額を聞いた結果では「100万円未満」27.7%に回答が集まり最も多く、「0円」の8.8%と合わせて100万円未満で36.5%となる。次いで「100万円~300万円未満」16.9%で、これを合わせると300万円未満で53.4%と半数を超える。以下、「300万円~500万円未満」12.9%、「500万円~1000万円未満」12.3%と続き、平均額は695万円となっている。年代別に平均額をみると、20代452万円、30代682万円、40代952万円となっている。

 「老後の生活資金を作るために必要なことは何か」と聞いた結果では、「生活費の見直し」が79.4%で最も多く、次いで「定年後の就労」77.8%、「共働き」74.6%、「副業」65.7%、「投資による資産運用」63.0%の順となっており、節約と勤労収入を増やすことが貯蓄を増やすために重視されているようだ。(編集担当:久保田雄城)