国内玩具市場 2010年度は7597億円

2011年12月19日 11:00

 国内の玩具市場は2010年度、出荷金額ベースで7597億円となり、前年度に比べ1.7%減少したことが矢野経済研究所の調べで分かった。

 これは玩具市場の6割近くを占めるテレビゲーム市場が家庭用ゲーム機の需要一巡に伴う出荷額の落ち込みやソーシャルゲームへのユーザー流出に伴う落ち込みを反映したもの。

矢野経済研究所では「テレビゲームを除く電子玩具、模型・ホビー、男児キャラクター・男児玩具、女児キャラクター・女児玩具、ゲーム類、ぬいぐるみ、基礎玩具(知育玩具、ブロック類等)、季節物・雑玩具という8品目の市場は前年度比で微増している」としている。

 2011年度の市場について、同研究所では「男児玩具市場の好調が続いているものの、2010年度の男児向けキャラクター関連商品の大幅な売上拡大の反動や大手メーカーの生産拠点があるタイの洪水被害等により、テレビゲームを除いた8品目の市場規模は前年度比0.5%減の3296億円と横ばいから微減での推移が予測されるが、テレビゲームはソーシャルゲームに押され縮小し続けていることから9品目の市場規模は7.1%減の7054億円規模になる」と予測。

 傾向として「少子化の進行、市場の熟成、消費意欲の低迷から国内での玩具市場が大幅に拡大する可能性は低い」としており、事業規模の拡大を図るため「アジア圏での市場開拓を試みる事業者が増えているもよう」と分析している。(編集担当:福角忠夫)