「関電幹部は当然辞職すべき」衆院本会議で

2019年10月08日 06:24

 関西電力の役員ら20人が高浜原発を置く福井県高浜町の元助役から3億円を超える金品を受領していた問題。7日の衆院本会議代表質問で立憲民主党の枝野幸男代表は関電問題を取り上げ「関電幹部は当然辞職すべき」と辞職を強く求めるとともに「背景を含め政府主導で徹底調査を」行うよう求めた。

 枝野代表は「関西電力は昨年9月に事実を把握しながら公表せず(今年10月2日の記者会見でも)真摯な説明とは程遠い説明で、元助役に『死人に口なし』とばかりに全責任を(負わせるような)見苦しい姿を示した」と非難した

 また枝野代表は「(関電役員らが)金品を受領していた時期は原発再稼働が問題となり、原発が動かないから電気料金を値上げするといった時期と重なる」と指摘し「金品の原資は電力料金か、税金に由来するいわゆる『原発マネー』そのもの。関西電力の隠蔽体質と原発利権による資金還流は原発政策の根幹にかかわる大問題で、(問題の)背景を含め政府主導で徹底調査すべきだ」と追及した。

 これに安倍晋三総理は「経済産業省から関西電力に対し事実関係や他の類似事案の報告命令を出している。関西電力はこれを受けて独立した第3者委員会の下で調査を行うことにしたと承知している。まず第3者の目を入れて全容を解明することが不可欠であり、そのうえで再発防止措置を講じ、信頼回復に努めることが必要だ」と答え、当面、関電が設けた第3者委員会の調査結果報告を待つ姿勢をうかがわせた。

 ただ、この元助役が政界に金品を流していなかったのか、原資をどこから得ていたのか、関電の第3者委員会任せにして解明できるのか、今臨時国会会期末まで結果公表が先送りされるなどしないのか、国会でどこまで真相に迫れるか、野党の技量が問われる局面がくることも予想される。(編集担当:森高龍二)