日本を「祭り」効果で元気に

2011年12月19日 11:00

 「祭り」、日本古来の伝統行事であり、その地域経済を活性化させる要因でもある。例えば東北の6大祭りなどは観光イベントとしての経済効果が大きく、2007年の荘銀総合研究所調べによると、青森ねぶた祭など東北6県の夏祭りの「東北6大祭りの経済効果」をまとめた結果、祭りを見物した観光客の消費支出総額を1426億円、東北への経済波及効果を1718億円と推計している。

 また「祭り」そのものが地域の象徴となる場合が多いため、その土地を認知させる効果も多大だ。しかしここ数年は、地域自治体の経済難から中止になる祭りが増えていたのも事実。今年は3月11の震災により、被災地はもちろん、日本全国で祭りを自粛するムードが広まっていた。そのような状況の中で、「祭りこそが日本を元気にする活力源である」という声が、少しずつ増えていき、「日本を元気にしよう」を合言葉に、全国各地で開催されていった。

 そのような中、「祭り」の存在意義をいち早く考え、後押ししている企業がある。それがダイドードリンコだ。同社は2003年より全国各地の祭りをサポート。各地の民間放送局による1時間の特別テレビ番組を制作し、単独提供する『ダイドードリンコスペシャル・日本の祭り』を放映している。同社ホームページにも専用コンテンツを設け、各地の祭りを紹介。2011年度は29の祭りをバックアップした。

 同社の担当者は「『ダイドードリンコスペシャル・日本の祭り』は、当社社名の由来でもある”Dynamic Do(ダイナミックに活動する)” の企業理念が日本の祭りの心と合致することから、2003年に開始しました。全国各地で大切に受け継がれている祭りを通じ、地域の絆作りや活性化に役立ちたい、日本の民俗文化を映像として後世に伝えたいとの想いから始まったこの活動も2012年でいよいよ10年目を迎えます」と語る。

 2012年は、活動を開始した2003年から継続している青森『青森ねぶた祭』、2004年からの富山『おわら風の盆』に加え、新たに32の祭りをサポート。秋田県『刈和野の大綱引き』、山口県『阿月の神明祭』、熊本県『富岡稲荷神社初午大祭』、東京都『?尾山火渡り祭』、宮城県『初午まつり「火伏せの虎舞」』、新潟県『白根大凧合戦』、福島県『相馬野馬追』、山梨県『河口の稚児舞』、北海道『北海へそ祭り』、石川県『名舟大祭』、広島県『管絃祭』、埼玉県『脚折雨乞』、岩手県『気仙町けんか七夕祭り』、山形県『新庄まつり』など34もの祭りを選定した。

 『ダイドードリンコスペシャル・日本の祭り』の総合プロデューサーには、本年度も早稲田大学名誉教授・吉村作治氏を迎え、日本古来の伝承文化である祭りについて、専門的見地から適切なアドバイスを伝える。「全国の祭りの魅力を広く紹介するため、番組では、生命力に満ちた祭りのエネルギーや、人と人とのつながりなど、純粋な感動をリアルに伝え、それぞれの祭りの歴史やその姿を映像や資料として保存していきます」とダイドードリンコ。さらにウェブサイトでは、日本の祭りの見どころ・由来、祭りが行われる地域の紹介、番組の紹介、祭りの情報を一般市民の方々からの投稿で構築する「日本の祭りマップ」などを展開。また、日本の祭りのアーカイブの役割も果たし、オンリーワンの日本の祭りコミュニティ&ポータルサイトとして、幅広い世代の情報共有の場を提供する。

 「祭り」は地域の文化や歴史を映し出すだけでなく、地域の未来を支えていくと考えられる。祭りを元気にすることは、地域を元気にし、日本を元気にすることに繋がると考える同社は”日本の心のすぐそばに。”というスローガンのもと、地域や行政と一体となり、今後もこの活動を実施していく。