集団的自衛権、宇宙もサイバーも地上と同じ縛り

2019年10月24日 07:33

 河野太郎防衛大臣は23日までの記者会見で宇宙での集団的自衛権について「宇宙であっても、サイバースペースであっても、日本国憲法は適用される。憲法の適用が宇宙だから、サイバースペースだからと変わるということはない」と述べ、集団的自衛権行使の際の条件(縛り)は宇宙、サイバースペースともに地上での条件(縛り)と変わらない旨を明言した。

 記者団が宇宙空間では中国、ロシアを始め、キラー衛星による攻撃が問題になっているが、具体的な集団的自衛権の行使例として、どういったものが想定されると考えるか、との問いには「個別具体的に当てはめるということで、地上で起きている事象となんら変わりはない」とするとともに宇宙で個別的自衛権、集団的自衛権を日本として発動したことはあるか、との問いには「ないと思う」と答えた。

 また宇宙空間で集団的自衛権を発動することがあり得るのか、との問いには「憲法の範囲内で自衛隊は宇宙領域でも、サイバー領域でも活動する」と逆説的に説明した。また「地上と同じで、個別具体的なケースに応じて決まることだと思う」と答えた。

 記者団がアメリカの人工衛星が攻撃されそうなとき日本はどうするのか、そういったケーススタディーも含めて詰めているのか、と質したのには「全部の件について、まだレクを受けているわけではないが、私が知る限りはない」と答えた。(編集担当:森高龍二)