岩屋毅防衛大臣は秋田と山口に配備を予定している陸上配備型迎撃ミサイルシステム「イージス・アショア」について、9日の記者会見で「他の国有地についても総合的に判断ができるような調査をしっかりと行いたいと思っている」と秋田、山口ありきで、後付けしたような説明との疑念や不満にも答えうる客観的資料を示せる調査を行う考えを示した。
また、調査結果を示せる時期について、岩屋防衛大臣は「いつ頃になるかということは、この段階でお答えできないが、できるだけ早く作業を終えたいと思う。しかし、計測も現地でしっかり行わなければいけないので、少し時間をいただきたい」とし「できるだけ早くという我々の思いもあるので努力していきたい」と述べた。
イージス・アショアがハワイやグアムへ向かう弾道ミサイルを迎撃できるのかという点について記者団の問いに、岩屋防衛大臣は「存立危機事態、つまり、米側に対する攻撃がわが国の存立を脅かし、国民の生命・自由・幸福追求の権利等が覆されるようなおそれがある事態だと認定された場合は、限定的な集団的自衛権を行使して、撃ち落とすことはできる」とさきの安保法制を受けた回答をした。そのうえで「そういう事態でなければ迎撃はできない」と答えた。
また岩屋防衛大臣は秋田・山口へのイージス・アショア配備がハワイ・グアムを守る米国最前線基地になるとの見方には「米国のためにイージス・アショアが必要だということでは決してなくて、そういう御指摘は全く当たらない」とし「あくまでもわが国防衛のために必要な装備だ」と強調した。(編集担当:森高龍二)