経済産業大臣、法務大臣と相次ぐ閣僚辞任に自民党の石破茂元幹事長が閣僚資質に苦言を呈した。閣僚の「適材」には努力とキャリアの積み重ねが必要と強調。
石破元幹事長はブログで「ポストは国家国民のためにあるのであって、就任した当日から100%の働きが出来る『適材適所』でなければなりません」と提起。そのうえで閣僚になるには「党の関係部会に出席し、地道に勉強して発言し、副部会長・部会長代理・部会長などを務め、国会では関係する委員会の委員や理事を務めて質問に立ち、政府においては政務官・副大臣を務めるなど『適材』と評価されるにはそれなりの努力とキャリアの積み重ねが必要」ときっぱり。
総理のお友達内閣であっては国民・国家のためにならない旨を間接的に指摘した格好。石破元幹事長は「かつて自民党が厳しい批判に晒され、ついには下野するに至った経験を全く持たない議員が多数になっていることにも危惧を感じる」と書いている。背景には執行部を批判する声が若手から出ない傾向が強まっていることがある。
石破元幹事長は「今は若手議員から声が上がるということは少なくなりました。若年層と都市部ほど保守的で、高齢層と地方が批判的、という今までとは全く逆の現象が起こっているのをひしひしと感じます」と憂えている。(編集担当:森高龍二)