神戸製鋼、中国のアルミ鍛造拠点で生産能力増強

2011年12月16日 11:00

 神戸製鋼所は、中国の自動車サスペンション用アルミ鍛造部品の製造拠点である「神鋼汽車部件(蘇州)有限公司」(以下、神鋼汽車)において、需要の増加に対応するために、鍛造プレスおよび熱処理設備を各1台追加導入するとともに、上工程である溶解鋳造工程を新設する事を決定した。総投資額は約45億円で、2013年3月から稼動開始の予定となっている。

 神鋼汽車部件(蘇州)有限公司は、2010年9月に中国の江蘇省蘇州市に設立し、現在、2012年8月の量産開始に向け建設工事に取り組み中だという。

 近年、中国における自動車メーカー各社の生産台数は急速に拡大している。加えて、燃費規制の強化に対応するため車体軽量化ニーズが加速していることなどを背景に、同国におけるアルミサスペンションの需要は想定以上に伸張しており、神鋼汽車の受注量も増加が見込まれている。

 今回の追加投資はこのような状況を踏まえ決定したもので、6,300トンメカニカルプレスおよび熱処理設備を各1台追加導入するとともに、溶解炉や鋳造ラインなど上工程の各設備も導入することで一貫生産体制を構築し、生産の効率化を図るもの。今後は、今回の追加投資設備も含めた安定供給体制の早期構築に注力するとともに、中国での拡販活動の展開に応じ、必要があればさらなる能力増強も検討し、拡大する需要に対応していく。