安倍晋三総理が議長の国家戦略特区諮問会議が18日開かれ、諮問会議議員の竹中平蔵東洋大教授、八田達夫アジア成長研究所理事長らが特区運営の今後について「スーパーシティ構想は通常国会に続き、臨時国会でも実現されなかった。次期通常国会において法制度の早期実現を図るべき」などと提言した。安倍総理は、特区は岩盤規制の突破口になる事が最大使命などと述べ、一層の加速・推進姿勢を示した。
会議で竹中氏らは「スーパーシティ」構想について「現行の規制や特区制度のもとで実現可能なスマートシティとは次元が異なる」とし「首長の強い覚悟と指導力、実力と構想力ある企業、住民の高い問題意識を兼ね備え、未来社会の実現を図るもの。これを前提に自治体や民間企業での準備が加速されるよう取り組みを進めるべき」とした。
また「岩盤規制改革の推進」を求め「企業の農地取得をはじめ、特区で実現した規制改革の全国展開を迅速に進めるべき。特区での規制改革は全国展開に到達してはじめて完結する」と一段の岩盤規制改革を求めた。
竹中氏らは「岩盤規制改革は各省が自ら責任感をもって取り組まなければ成功に至らない。規制改革が政権の方針であることを改めて強く示し、国・自治体・民間が一体となって存分に取り組む環境を整えるべき」などとした。
安倍総理は「法制度や支援策の早期実現に向け、関係府省と一体となって取り組むよう」関係閣僚に指示した。安倍総理は「地方現場からの声が国家戦略特区制度の大きな原動力。岩盤規制改革の突破口となることが国家戦略特区制度の最大使命」と強調した。(編集担当:森高龍二)