厚生労働省は平成22年薬事工業生産動態統計年報をまとめた。それによると、医薬品の生産金額(輸入を含む)は6兆7790億9900万円と前年に比べ0.6%減少した。
生産額の90.7%は医療用医薬品で6兆1488億7600万円、一般用医薬品が6021億9300万円(8.9%)、配置用医薬品が280億3000万円(0.4%)となり、いずれの分野も前年比では0.4%減、2.3%減、2.6%減と前年を割り込んでいた。
厚生労働省では「医療用医薬品の場合は薬価改定のあった年は生産額が減少する傾向があり、一般用医薬品の場合、国内生産は対前年比30億円減とほぼ横ばい状態だったものの、輸入でインフルエンザが流行った前年時(220億円)に比べ、22年は108億円と半減したこと」などを主な要因とみている。
薬効別でみると、循環器官用薬が1兆4017億3600万円で前年より172億5700万円減少したもののトップ。次いで中枢神経系用薬が7685億4600万円(前年比9.8%増)で2番目に多く、その他の代謝性医薬品が6439億6500万円(6.2%減)で3番目に多かった。
また、滋養強壮薬(対前年比18.7%増の1626億1200万円)とビタミン剤(6%増の1935億8800万円)は高い伸びをみせた。(編集担当:福角忠夫)