使途自由な交付金「当面5兆円必要」枝野氏

2020年04月22日 06:09

 立憲民主党の枝野幸男代表は新型コロナウイルス感染症対応で地方自治体が自由に使える交付金を政府が1兆円規模で決定したことに一定評価したうえで「当面、5兆円が必要」との考えを20日の党役員会で示した。

 枝野代表は「1兆円という事業規模は、各自治体の財政状況を考えると焼け石に水」と表現し「1兆円については、例えば医師会がしびれを切らしていると思いますが、独自に始めたPCRセンターなどに対する支援も必要で、医療現場、医療従事者に対する支援も自治体ごとに進めていただいている。こうしたことを考えると、使途を自由にした上で、少なくとも1兆円の5倍程度は当面必要ではないかと思っている」と述べた。

 また新型コロナウイルス感染症の影響で収入が大幅減した人たちへ当初計画されていた30万円の給付について「一律1人10万円の給付で、全部切ってしまうことがあっていいのか、考えなければならない」と困窮度合いに強い人たちへの救済策を検討する必要があるとした。

 枝野氏は「感染症の収束後のことより、今はこの状況のなかで事業が継続できるか、暮らしが持続できるかをしっかり支えていくことに集中すべき」と述べた。(編集担当:森高龍二)