昨年夏の参院選挙で選挙区の自治体議員や首長ら含め100人以上に金銭を配り、票の取りまとめや投票を依頼したとして公職選挙法違反(買収)容疑で逮捕、起訴された河井克行被告(前法相、衆院議員、元自民党)と妻の案里被告(参院議員、元自民党)に対する初公判が25日開かれ、河井両被告がそろって容疑を否認し「無罪」を主張した。
菅義偉官房長官は同日の記者会見で記者団から河合両被告の議員としての国民への説明責任や国会議員を辞職すべきか、どう考えるかなどの見解を問われ「現在公判中の個別事件のことであるのでコメントは差し控えたい」とお決まり答弁で一切答弁しなかった。
河合陣営には自民党本部から参院選挙直前に国民の税金を原資とする政党交付金を含む1億5000万円の資金が提供されていた。安倍晋三総理は、自民党総裁の立場から「自民党として襟を正し、国民のみなさまに説明責任を果たさなければならない」旨を7月に語っており、記者団の問いに、菅官房長官は「総理の発言がすべてだと思う」と語ったが、説明する機会がどこかのタイミングであるとの理解でよいか、との問いには「総理の発言に尽きる」と述べるにとどまった。
また記者団が、案里被告の参院選挙に菅長官が何度も応援に入っていたことを踏まえ、河井被告が法廷に立つ事態になっていることについての受け止めを聞かれ「まさに、今、法廷に立っているわけなので、コメントすることは控えたい」とこちらもコメントを避けた。(編集担当:森高龍二)