安倍晋三総理は6日、広島県で記者会見し、広島を地盤とする河井克行前法務大臣(衆院議員、広島3区)と妻の案里参院議員(広島選挙区)が昨年夏の参院選挙で選挙を優位に進めるため地元自治体議員や首長らに現金を配り、東京地検特捜部に公職選挙法違反(買収)で逮捕、起訴された事件について、自民党総裁、総理としての責任を問われ「わが党(自民党)所属であった現職国会議員が逮捕、起訴されたことは誠に残念だ」と述べた。
安倍総理は「かつて法務大臣に任命した者(任命権者)として、その責任を痛感している。国民の皆様から厳しい、厳しい眼差しが注がれている」と述べ「様々なご批判を真摯に受け止め、今後、より一層緊張感をもって政権運営にあたっていく」と答えた。
この選挙を巡っては選挙直前に自民党本部から河井陣営の選挙活動資金に1億5000万円が提供され、国民の税金で賄われている政党助成金も提供資金の原資になっていることが表面化している。
また事件発覚後、広島の自治体議員や首長らが相次ぎ辞職に追い込まれるなど、地元行政に大きな影響を与えている。河井両被告の裁判は「百日裁判」で今月、初公判を迎える予定。河井両被告は議員辞職しておらず、与党内からも起訴内容が事実なら議員辞職すべきとの声が出始めている。(編集担当:森高龍二)