北方領土問題の対ロ外交「国益棄損計り知れず」

2020年09月02日 06:09

 日本共産党の志位和夫委員長は31日、ツイッターで北方領土を巡る安倍晋三総理の対ロ外交が「(北方4島返還という)歴代政権の方針さえ覆した屈辱的譲歩」を行ったとし「今後の日ロ領土交渉の重い足かせになる。国益の棄損は計り知れない」と安倍政権『負の遺産』(罪)を指摘した。

 志位委員長は「愚かな外交の失敗の結果、日本側が『2島(歯舞群島・色丹島の返還)で終わり』論を事実上提起したという事実だけが残った」と問題を提起。

安倍政権での外交交渉では、昨年6月、プーチン大統領が国営放送で「北方領土を日本に引き渡す計画はない」と表明したことが報じられ、今年、改憲により『ロシア領土の割譲禁止』が規定されて施行されたため、2島返還さえ難しくなっている。「プーチン大統領に手なずけられた安倍政権」との酷評さえある。

 北方4島(歯舞群島・色丹島と国後島、択捉島)のうち、歯舞群島と色丹島の面積は354.94平方キロメートル。国後島、択捉島の面積は13倍の4675.91平方キロメートル。その2島返還さえも、これまで以上に難航する状況に置かれてしまっている。(編集担当:森高龍二)