コロナ禍で認知症リスクも増えている! 一歩進んだ認知症対策「リコード法」のすすめ

2020年09月21日 07:55

画・来たる2025年問題 今から備え必要

9月21日は敬老の日。例年ならば、連休を利用して里帰りをしたり、お爺ちゃんやお婆ちゃんの長寿を祝って一緒に食事を楽しんだりしたいところ

9月21日は敬老の日。例年ならば、連休を利用して里帰りをしたり、お爺ちゃんやお婆ちゃんの長寿を祝って一緒に食事を楽しんだりしたいところだが、今年は新型コロナウイルスの感染を考慮して、外出や接触を控えるという家庭も多いのではないだろうか。新型コロナは、とくに高齢者が感染すると重症化してしまう可能性が高いとも言われている。それだけに、慎重にならざるを得ないのは当然のことだろう。長寿を祝うはずが、取り返しのつかないことになったら、目も当てられない。

そんな中、抗ウイルス性で注目されているマヌカハニーなどの蜂蜜やローヤルゼリー等、ミツバチ産品の専門家である株式会社山田養蜂場が「シニアの健康意識に関する意識調査 2020年」を発表した。同社では毎年、この時期になると、全国の通販会員の65歳以上の男女を対象にした健康意識調査を実施しているが、今年の結果をみるとやはり、新型コロナの影響が見てとれる。

 同調査ではによると、65歳以上の2人に1人が、自分の将来について「やや不安、不安」と回答し、その中でも健康面が不安と答えた方は83%にものぼることがわかった。また、昨年の調査同様、2人に1人が「物忘れ・認知機能の低下」に不安を感じていることもわかった。加えて、昨年の生活と比較して、外出する機会、運動する機会が減ったと答えた人が84%。友人・知人と会う機会が減ったと答えた人も70%だった。

 この調査結果を受け、精神科医であるブレインケアクリニック名誉院長の今野裕之医師が「新型コロナ禍において、自粛生活が認知症を促進させる恐れがある」と警鐘をならす。同医師は、今、世界で注目される認知症治療法「リコード法」の日本初認定医として知られる人物だ。

 「リコード法」とは、アメリカの医師・デール・ブレデセン氏によって開発された、アルツハイマー病およびMCI(軽度認知障害)の回復を図る画期的な治療法で、アルツハイマー型認知症発症の原因を「炎症性」「萎縮性」「毒物性」「糖毒性」「血管性」「外傷性」の6つに分類し、食事(栄養)、運動、睡眠、ストレスケア、脳トレなどの生活習慣の改善によって回復に導こうとするものだ。一般的に、アルツハイマー型認知症の発症は脳内に蓄積したアミロイドβ(Aβ)の蓄積による神経障害が原因とされているが、根本的な治療法は存在しない。そんな中、「リコード法」は、これまでの認知症治療から一歩進んだ画期的な方法として、専門家からも期待されているのだ。

 とくに、これからの新しい生活様式の中では、認知症対策として、この「リコード法」がますます必要になってくると、今野医師は主張する。コロナ禍では、自粛生活で外出する機会が減ったり、友人や知人などと直接会ったり話したりすることも減ってしまった。また、通院控えによる早期治療機会の消失なども問題となっている。「リコード法」を取り入れることで、自宅で日常生活の改善や、バランスのとれた栄養摂取、サプリメントの活用などの対策をとることができるという。

 例えば、前述の山田養蜂場では、「リコード法」の考案者であるデール・ブレデセン博士とパートナー提携を結び、博士の監修のもとで、予防サプリメント「ノンアルツBee」を開発し、2019年12月から販売している。コーヒーベリー、クルクミン、ツボクサ、ホスファチジルセリン、人気素材のイチョウ葉に、ブラジル産バッカリス由来プロポリスという 6つの天然由来素材をかけあわせたサプリメントで、「炎症」「栄養不足」「毒素」といった3つのリスク要因に対して網羅的な対応が期待されるという。

 9月21日は敬老の日でもあるとともに、「世界アルツハイマーデー」でもある。認知症は高齢者だけでなく、近年では40代でも発症報告が増えている。コロナ禍でストレスが増大している今、たとえ若くても、決して他人事とは言い切れないのだ。コロナ禍が過ぎ去った後、また皆が健康な姿で笑い合えるよう、日常から認知症の予防に務めたいものだ。(編集担当:今井慎太郎)