世耕氏、大臣時代と違う原発新設に道開く発言

2020年10月29日 05:45

 2017年8月当時、経済産業大臣としての記者会見で、原発の新増設に関し「新増設を想定しなくても既存原発の再稼働で電源に占める原発の割合を2030年度時点で20~22%にすることは達成可能」とし、新増設は想定していないと答えていた自民党の世耕弘成参院幹事長が菅義偉総理の所信表明演説を受けて27日「二酸化炭素を出さずに大量のエネルギー供給ができる電源は原子力だ」などと述べ「新しい技術を取り入れた原発の新設も検討を進めていくことが重要ではないか」と原発新設へ道を開く発言を行った。

 原発の新増設に関しては安倍内閣時代から日本経済団体連合会が政府や自民党に働き掛けてきた。菅総理が「2050年までに、温室効果ガスの排出を全体としてゼロにする」との宣言を行った時、原発について既存施設のみでなく、新増設も潜在的にありうる方向と弊社も指摘してきたが、政府・自民党は政府目標実現に必要などとして、原発新増設へ道を開こうとしていることが如実に示された格好。

 一方、菅総理は「省エネを徹底し、再生可能エネルギーを最大限導入する」としたうえで「安全性優先で原子力政策を進める」と述べたうえで、26日夜のNHKニュース番組で原発の新増設に関しては「従来通りです」と語り、新増設までは考えていない旨を答えている。ただ、安倍政権以来、経団連との一体化が色濃くなっていることから新増設を含むエネルギー政策に塗り替えられる可能性は残る。(編集担当:森高龍二)