安倍前総理の公設第1秘書が辞職

2020年12月26日 08:15

 安倍晋三前総理は24日の記者会見で、桜を見る会前夜祭を巡り、政治資金規正法違反(不記載)罪に問われた安倍前総理後援会代表の配川博之公設第一秘書が公設秘書を辞職したと明かした。配川氏は略式起訴で罰金100万円の略式命令を受けた。安倍氏自身は嫌疑不十分として不起訴になっている。

 安倍氏は記者会見の冒頭に「事務所に幾度も確認し、当時、知る限りを答弁したつもりだが、結果として事実に反するものがあり、国民の政治への信頼を損なうことになってしまった」と事務所の事実に反する報告のうえに、虚偽の答弁を国会で行う結果になった旨を語り「当時の行政府の長として、自民党総裁として、一国会議員として、国民と与野党すべての国会議員に深くお詫びしたい」と頭を下げた。

 そのうえで「国民の信頼を回復するため、あらゆる努力をしていきたい」と今後も国会議員として信頼回復に努めていくと議員辞職の考えは全くなく、議員続投の姿勢を強くにじませた。刑事責任は一応の不起訴という結果がでたものの、政治責任、行政府長だったことへの責任、公設第1秘書が行った行為に対する管理責任者としての責任は、この日の説明では国民に響くものではなかった。

 安倍前総理は25日午後1時から公開の形で、衆参の議院運営委員会で前夜祭を巡る問題に関して説明を行い、その後、与野党議員の質問に答えるとしている。

 ただ、安倍前総理は記者会見で「総理としての職務に専念していたことから懇親会の運営については全く関わっていない」と責任者に任せっきりで行ってきたと記者会見で明言しているため、総理自身の関与や金銭出入りの認識をどこまでつまびらかにできるのか不透明だ。(編集担当:森高龍二)