産経新聞記者や朝日新聞元記者らと賭けマージャンを繰り返していたことが発覚し、その後、引責辞任した黒川弘務・元東京高検検事長が賭博容疑で告発され不起訴処分になったことに24日、検察審査会は『起訴相当』と議決、黒川氏と賭けマージャンしていた記者ら3人に対しても『不起訴不当』と議決した。今後、東京地検は再捜査し、起訴するかどうか改めて判断する。
黒川氏は知人記者らと月に数回、賭けマージャンをしていたと認めている。前田恒彦元特捜部主任検事はSNSで「検察による再捜査が行われますが、法は誰に対しても公平に適用されてこそ信頼を得るもの」と書き込み「最高検が明らかにしている『検察の理念』にも、『我々が目指すのは、事案の真相に見合った、国民の良識にかなう、相応の処分、相応の科刑の実現である』という一文があります。『身内に甘い』と批判されないように、改めて徹底した捜査を尽くし、検察自らの判断により、黒川氏らに対する厳正な刑事処分が求められます」と発信した。
朝日新聞が今年5月29日発表した黒川氏らと賭けマージャンした元記者についての社内処分(停職1か月)とともに伝えた社内調査での当該社員の証言として「過去3年間に、同じメンバーで月に複数回、マージャンし、1回あたりの勝ち負けは1人あたり数千円~2万円程度だった」と公表した。証言通りなら単純賭博罪以上に厳しい常習賭博罪に当たる疑いがある。すでに社会的制裁を受けているという判断でなく、法治国家として国民目線で公平感のある結論の出されることが期待されている。(編集担当:森高龍二)