黒川東京高検前検事長ら常習賭博で告発 弁護士

2020年06月23日 07:01

 黒川弘務前東京高検検事長が産経新聞記者、朝日新聞社員(元記者)らと金銭を賭けて3年前から月に複数回マージャンをしていた問題で、及川智志弁護士ら13人が黒川前検事長ら4人を常習賭博の疑いで22日までに東京地検に告発した。

 及川氏は「法務省や黒川氏自身も賭けマージャンを認めており、常習賭博の罪は成立する」とツイッターで発信。及川氏は「司法は汚れてはならない。私たち弁護士も司法に携わる。そうした事態を許すことはできない」として告発したことを伝えた。

 東京地検特捜部は刑事処分について検討するようだが、告発状が受理されるのかどうか注視される。及川氏は「司法の廉潔性、司法に対する国民の信頼をまもるため、東京地検は秋霜烈日の対応をすべきです」と捜査の上、起訴するかどうかを決めるべきだと提起し「そうしなければ身びいきを疑われる」と警鐘を鳴らしている。

 人事院指針では賭博発覚で「停職、戒告の懲戒処分」になっているが、黒川氏には懲戒処分でない「訓告」で処理。このため退職金も「自己都合による退職」による減額はあったものの、懲戒処分による減額は免れている。岐阜市では今月、黒川前検事長らと同じ点ピンレート(1000点100円)で賭けマージャンをしていたとし、麻雀店経営者と客らを県警が摘発、書類送検している。司法のバランスが求められている。(編集担当:森高龍二)