黒川問題、再調査も退職金減額も総理と法相拒否

2020年06月12日 07:02

 新型コロナ対策での緊急事態宣言下に産経新聞記者らと金銭を賭けてマージャンをしていた東京高検検事長だった黒川弘務氏の処分に対し、11日の参院予算委員会で立憲民主党の小西洋之議員が「刑事司法を預かる(東京高検検事長という東京高検の)最高責任者が犯罪行為(賭博)をしたのに、これで懲戒になぜならないのか」とほとんどの国民が政府に聞きたい疑問を投げ、懲戒処分にしなくてよかったのか、黒川事案について再調査と黒川氏の同意のもとで退職金の減額をと要求した。

 これに安倍晋三総理は「事案内容と諸般の事情(?)を総合的に考慮して、訓告が相当と判断し、適正に処分したものと承知している。再調査の必要はない」などとして、再調査も退職金減額も拒否した。

 森まさこ法務大臣も「処分は、その判断にあたって必要な調査を行ったと考えている。再調査の必要はない」などと懲戒処分でない「訓告」処分で適切だったとの考えを示した。

 小西議員は「緊急宣言下に自分さえ良ければいいという思いで賭けマージャン、賭博をやっていたというのは極めて重大だ。小学生が考えたってわかるんじゃないか。懲戒免職ですよ」と強く反論。懲戒免職なら退職金(5900万円)は支払われない。小西議員は「せめて退職金減額はすべき」と求めた。しかし、安倍総理はそれも拒否した。(編集担当:森高龍二)