丸紅、ブラジルの穀物輸出ターミナル会社を完全に子会社化

2011年11月28日 11:00

 丸紅は今般、ブラジル国サンタ・カタリーナ州サン・フランシスコ・ド・スル港にある港湾ターミナル事業会社Terlogs Terminal Maritimo Ltda.(以下、Terlogs社)の株式を追加取得し100%子会社とした。日本企業がブラジルの輸出エレベーターを100%保有するのは初めてだという。

 同社はかねてよりブラジルを世界的に重要な穀物供給国と捉えており、穀物集荷網構築の足がかりとして2005年にTerlogs社の株式25.5%を取得したが、近年、中国・東南アジアにおける穀物需要は著しく拡大しており、この需要に応えるためには穀物の生産量・輸出量の拡大余地が大きい同国からの供給力の更なる拡充が急務となっている。

 今回Terlogs社を完全子会社化し、同国の有力集荷業者との関係を強化しながら内陸集荷網を構築すると共に、ブラジル南部における有力港湾業者であるLitoral社の協力のもとターミナルの整備・運営の効率化を推進。ブラジル産穀物の調達力・供給力双方を増大し、丸紅が持つ世界的な穀物ネットワークを更に強固なものへと確立していく。

 同社の穀物取扱高は2010年度に20百万トンを達成したが、ブラジル産穀物の取扱増等により2012年度には25百万トンへの増大を目指す。