武田良太総務大臣は2日の記者会見で、菅義偉総理の長男・正剛氏が勤務する東北新社から接待を受けていた山田真貴子氏が内閣広報官を辞任したことに対し、一連の問題の再検証のための委員会設置に関して「この辞職が検証委員会等に影響を及ぼすことは全くありません」と述べた。
そのうえで「副大臣をヘッドとして、客観性、公正性、透明性のあるしっかりとした委員会を立ち上げて検証に努めていきたい」と語り「今、有識者の方々にメンバーのあり方、委員会の進め方、検討の対応等についても、検討してもらうよう、委員会の候補者を募っているので、出来次第すぐに立ち上げ、実行に移していきたい」と述べた。
東北新社から総務省審議官ら幹部ら多数が供応接待を頻繁に受けていた問題で放送行政がゆがめられたことはなかったのか疑念が生じている。1日の衆院予算委員会では日本共産党の塩川鉄也議員が、東北新社による接待攻勢の時期が衛星放送に関する総務省の『衛星放送の未来像に関するワーキンググループ』の職員へのものだったとし、この結果、ワーキンググループの第12回報告書案ではBS右旋帯域の4K放送や衛星利用料の低減が盛り込まれたと指摘した。
武田大臣は塩川議員に対し「現段階では、ゆがめられた事実はない」とする一方「国民から疑念の目がむけられることとなっており、検証するよう改めて指示を出した」と答えていた。(編集担当:森高龍二)