日本経済団体連合会は8日、「電力システムの再構築に関する第2次提言」を発表した。「2050年カーボンニュートラル実現」に原発新増設の必要性や原発稼働期間の延長など、これまでの主張をさらに強力に打ち出し、原発推進へ政府に拍車をかけている。
経団連は原発の稼働期間について経済性を強調し、稼働期間の延長を求め始めた。提言では「原子力発電所の運転年限は現在40年間と定められ、1回に限り20年間の延長が認められているが、技術的に安全性が確認できる限り、運転期間の延長を認めることはエネルギー自給率の改善、電気料金の抑制、CO2排出量の削減のいずれの観点からも望ましい」などと強調する。
経団連は「米国では既に複数の原発で80年間の運転が認可されていることも踏まえれば、60年間を超えた運転期間延長の可能性について、技術的観点から検討を行うべきだ」などと40年経過した原発が20年延長されるのが例外的であるのに、さらに20年延長を視野に検討するよう政府に求める内容だ。
また「リプレース・ 新増設は欠かせない。国策として明確に位置付け、早急に推進していく必要がある」などとしている。その実現へ「第6次エネルギー基本計画の策定も視野に、政府審議会で検討を深めるべき」と要請している。(編集担当:森高龍二)