立憲民主党の枝野幸男代表は5日の記者会見で、新型コロナウイルス感染症対応を第一にベーシックサービスの充実、安定的な雇用、貧困困窮問題解決へ強い思いを語った。
また東日本大震災から10年になるのを踏まえ「発災当時、官房長官という政府の危機管理要役を務め、その後、経済産業大臣という原子力政策を担当した私にとって、東日本大震災からの復興、原発事故からの復興は個人として最大の政治テーマでもあり、今後も責任を持って取り組んでいきたい」と述べ「間違っても風化をさせる区切りになってはいけないという強い思いで臨んでいく」と強調した。
枝野氏は大震災や原発事故について「昨年10月時点で避難生活を送っていらっしゃる方々がいまだ4万3千人いる。福島などの原発被災地では廃炉計画にも遅れが出ていて、いわゆる『汚染水』の処理にあたって政府と地元とのコミュニケーションが不十分で、被災地の不安が軽減されていないという実態も明らかになっている」と述べた。そのうえで「この10年で不十分であった原発事故からの復旧・復興を加速させるきっかけにしなければいけない」と語った。
また新型コロナ対応での特措法について枝野氏は「とにかく補償を十分に行うことが何よりも重要なポイントだと思っている」と述べ「特措法に基づく緊急事態ということになれば、現行法であっても事実上の強制力は大変強い。それだけに十分な補償がない状況では倒産・廃業、それとも要請に従わない、という究極の苦しい選択をこれまでも事業関係者の皆さんには迫ってきた。これは本来許されることではない。補償はセットということと、その補償の水準が一番の争点だと思っている」と語った。
また枝野氏は「直接営業の短縮などを求められる事業者だけではなく、そこに対する納入業者なども含めて対象にしなければならない」と対象の拡大も必要とした。(編集担当:森高龍二)