立憲民主党の枝野幸男代表は不正ID使用や核物質防護不備の状態が長期にわたり続いていたなど新潟県にある東京電力・柏崎刈羽原発の核セキュリティ問題に、原子力規制委員会が16日、同原発について安全重要度評価を最も深刻・危険な状態の『赤』と判断したのを受け、記者団に答え「東電に原発運営の資格あるのか」と管理の甘さを強く非難した。
枝野氏は「遺憾という言葉を超え、怒りでいっぱいだ。福島第一原発事故の教訓はどこに行ったのか。再稼働以前の問題。そもそも東電に原発を運営する資格があるのか問われている」と語った。
枝野氏は今回の一連の問題に関して「経済産業省の責任は免れないし、当然、東京電力の経営陣の責任は問われると思っている」と所管する省としての責任、東電経営陣の対応の甘さは問われるべき重大問題であることをあげた。
また今回の問題は原子力規制庁や原子力規制委員会などの抜き打ち検査などで発覚したことから、枝野代表は他の原発においても抜き打ち検査の必要性を提起した。
東京電力は同日「暫定評価結果(赤)が原子力規制委員会で了承されたことについて、大変重く受け止めております。故障した核物質防護設備は修理・補修を実施し、既に全ての箇所が復旧しております。当該箇所における不正侵入は確認されておりません。加えて、核物質防護設備の故障等が新たに発生した場合においても実効性がある代替措置が実施できる体制を構築しております」と釈明とも受け取れる談話を発表している。(編集担当:森高龍二)