東京電力がCHAdeMO 協議会の活動において培った開発・国際標準化の知見等も活かしe-Mobility Powerの資金力を強化、NCS からの事業承継により引き継いだ全国約2万1700 基の充電ネットワークを拡充する 写真はCHAdeMO充電器
東京電力ホールディングス(HD)および中部電力が共同出資をするEV充電設備運営会社、e-Mobility Power社は第三者割当で150億円を調達したと発表。同時に合同会社日本充電サービス(NCS)と2021 年2 月5 日に吸収分割契約を締結し、4 月1 日付でNCS が運営する電動車両に対する充電サービス事業や充電ネットワークサービス事業等を承継したと発表した。
今回の資金調達、東京電力HD、中部電力、ならびにトヨタ自動車、日産自動車、本田技研工業、三菱自動車の自動車メーカー4 社、および日本政策投資銀行の7社が、e-Mobility Powerの総額150 億円の第三者割当増資による株式を引き受け、東京電力HD と中部電力が増資をし、自動車メーカー4 社と日本政策投資銀行が新規に出資をし、e-Mobility Power は7 社による新たな株主構成となったことで達成した。
e-Mobility Power は、東京電力HD および中部電力がこれまで電気事業を通じて培った工事・保守・メンテナンス技術や電力インフラの運用ノウハウに加え、東京電力HDがCHAdeMO 協議会の活動において培った開発・国際標準化の知見等も活かしながら、電力会社、自動車メーカー4 社、日本政策投資銀行の協力体制のもとNCS からの事業承継により引き継いだ全国約2万1700 基の充電ネットワークを拡充し、ユーザーにリーズナブルで使い勝手の良い充電環境を提供することで、電動車両の普及を促進し、カーボンニュートラル社会の実現に貢献していくとしている。
ただ、一部報道によると、国内の充電インフラの課題について、e-Mobility Powerは充電インフラの整備状況の認知度の低さや、採算性の低い空白エリアへの充電インフラ設置を挙げている。また、都心の充電スポットも、有料駐車場や自動車ディーラーなどに偏っていると指摘している。(編集担当:吉田恒)