東京五輪・オリンピック大会組織委員会の橋本聖子会長は先週金曜日(16日)の定例記者会見で、五輪大会開催について記者団の問いに「様々な心配を頂いているが、組織委員会としては大会のキャンセルは考えていない」などと中止の可能性を否定した。しかし新型コロナウイルス感染症感染者数が21日、大阪府では1242人と過去最多、隣接の奈良県でも112人と過去最多になるなど感染拡大が続く中、全国では5000人を超える悪状況で「開催ありき」にひた走る姿勢に、懸念や批判が上がっている。組織委員会には中止も視野に真剣な検討こそが求められている。
ネット上では「すべてのコロナ対応がオリンピック基準で決められていくことに違和感がある。世界中のアスリートに敬遠されるのがオチ」「どう考えても、安全・安心な形での東京五輪開催は無理だと思う」「コロナがしぶとく形を変えながら、勢いをますます強くしている現状を見れば、7月にオリンピックを開催するなどありえないと思われる。ここらで開催か、否かを国民に問うべきではないか。このままでは大きな禍根を残すことになる」など開催ありきの姿勢に強い疑問の声が目立つ。
日本共産党の志位和夫委員長は今月17、18日に行った産経新聞とFNNの合同世論調査で五輪パラリンピック開催に関して56.8%が「中止」、17.6%が「再延期」するよう回答したことをツイッターで紹介したうえで「(五輪・パラは)すっぱりと中止し、コロナ対策に集中を!」と感嘆符付きで提起している。(編集担当:森高龍二)