全国で緊急事態宣言が視野に入り得ると知事会

2021年05月12日 06:19

 全国知事会は10日、新型コロナウイルス感染症の感染が変異株の猛威により全国各地へと急拡大しているとし「もはや全国での緊急事態宣言も視野に入り得る深刻な状況に至っている。従来の枠組みを超えた強力な対策を直ちに実行されるよう強く求める」と政府に対し緊急提言をまとめた。

 提言では「都道府県境をまたぐ移動は必要性を慎重に検討すること、特に感染拡大地域との往来は極力行わないよう、各地域の対策についてもあらゆる媒体で広報することも含め、国においてさらに強力に呼びかけるとともに、旅行のキャンセル料を全額負担するなど国として実効性ある措置を講じること。変異株に即して、部活動やスポーツについてのガイドライン改正をはじめ対策の見直しを早急に行うこと」。

 「変異株が急速に拡大する未曾有の緊急性を要する現下の情勢の下で早期かつ効果的に感染を抑え込むためにも、現場の実情を把握している知事の要請により感染状況に即応して迅速かつ柔軟に発動可能なものとし、緊急事態措置の地域限定も含め、実効性を格段に引き上げる運用とし、特別措置法のさらなる改善も検討すること」。

 「知事が特措法第24条第9項に基づき人と人との接触を低減させるための対策の協力要請を適切に判断できるよう、協力要請枠による支援の対象を飲食店以外にも拡大するなど国の財政支援措置を拡充すること」。

 「診療・検査医療機関や感染患者の入院受入医療機関の体制確保のため、都道府県が医療機関に交付する協力金を緊急包括支援交付金の対象とすること」。

 「改正感染症法第16条の2の規定に基づき、自費検査を行う民間検査機関に対する協力要請が行われているが、未だに陽性の検査結果が出たにもかかわらず被検者への受診勧奨が行われず、保健所にその連絡が届かない事例が生じている。確実に陽性の結果が保健所に届く仕組みを早急に構築すること」。

 「世界各国での変異株の確認等を踏まえ、特に、インドなど新型コロナウイルス変異株流行国・地域からの入国については、より強い制限措置等を断行するとともに、その他の国・地域を対象とする水際対策については、当面継続し、緩和の時期は慎重に判断すること。また、現在、全ての入国者・帰国者については国が設置した入国者健康確認センターにおいて健康フォ ローアップ及び自宅待機の確認を行うこととなっており、都道府県の負担が軽減したところであるが、健康観察期間中に入国者等が所在不明となることのないよう、所在や連絡先の把握など引き続き水際対策の強化に取り組むこと」。

 このほか、事業者への支援、雇用対策、ワクチン接種体制の円滑な実施に向けての支援、誰一人取り残さない社会の構築について、国の迅速な対応など必要な措置を求めている。

 この危機感の認識を受けてネットでは「知事会でここまで踏み込んだ話をするなら知事会からオリンピックの中止要請もあわせてしないと」とオリンピックを開催している状況ではないだろうとの書き込みも出ている。

 また「町内のお祭りをはじめ、あらゆるイベントの開催はみんな控えています。飲食業者は、死活問題の中であえいでいます。五輪だけ特別扱いでいいはずがありません。知事会の皆さん、聖火リレーを即中止するような判断が無ければ、全国に緊急事態発令を発出されてもついていけません」との書き込みも。(編集担当:森高龍二)