WRC第4戦ラリー・ポルトガルで、TOYOTA GAZOO Racing World Rally Teamのエルフィン・エバンス/スコット・マーティン組(ヤリスWRC 33号車)が、今季初優勝を飾った 結果、チームトヨタはマニュファクチャラー選手権トップの座を堅持した
5月23日、2021年FIA世界ラリー選手権(WRC)第4戦ラリー・ポルトガルの最終日が、ポルト近郊マトジニョスを基点に行なわれ、TOYOTA GAZOO Racing World Rally Teamのエルフィン・エバンス/スコット・マーティン組(ヤリスWRC 33号車)が、今季初優勝を飾った。
総合3位にはセバスチャン・オジエ/ジュリアン・イングラシア組(ヤリス1号車)が入り、ドライバーおよびコ・ドライバー選手権で首位を堅持した。
なお、今季3勝目を獲得したチームトヨタはマニュファクチャラー選手権トップの座を守り、2位のライバルに対するリードをさらに拡げた。また、前日のリタイアから再出走を果たしたカッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネン組(ヤリス69号車)は総合22位で完走。TOYOTA GAZOO Racing WRCチャレンジプログラムによりヤリスWRCで出場の勝田貴元は、WRC自己最高位となる総合4位でフィニッシュした。
ラリー・ポルトガルの最終日デイ3は、サービスパークの北東エリアで、5本計49.47kmのステージが行なわれた。デイ2で首位に立ったエバンスはオープニングのSS16で2番手タイムの選手に8.9秒という大差をつけるベストタイムを記録。続くSS17、そしてSS19でもベストタイムを記録し、総合2位のライバルとのタイム差を26.2秒に拡大した。そして迎えた最終のパワーステージでは安定した走りで5番手タイムを刻み、今シーズン初優勝を獲得。キャリア4回目、2020年にチームに加入してから3回目となる勝利を手にした。また、パワーステージでは1ポイントをボーナスとして獲得し、ドライバー選手権における順位を3位から2位に上げている。
1番手スタートにより不利な路面コンディションで初日を走り続けたオジエは大きくタイムを牛立ったものの、諦めずに粘り強く走り続け、2日目は総合3位まで順位を回復。ただし、総合2位のライバルとはタイム差が大きくついていたため、デイ3では最終のパワーステージに向けて良い状態のタイヤを温存。総合3位でフィニッシュするとともに、パワーステージでは3番手タイムを記録してボーナスの3ポイントを獲得。エバンスに2ポイント差ながら、ドライバー選手権首位の座を守った。
最終日、再出走を果たしたロバンペラは、最終日の全ステージを走りきって経験を積み、パワーステージでは4番手タイムを刻んでボーナスの2ポイントを獲得。また2日目、オジエと激しく順位を争った勝田は、安定性を重視した走りで最終日を走破し、キャリアベストとなる総合4位でフィニッシュ。開幕から4戦連続でドライバー選手権ポイントを獲得した。(編集担当:吉田恒)