ウガンダ選手団(9人)が19日の入国の際、1人が成田空港での新型コロナウイルス感染症PCR検査で陽性とわかり、入国できなかった。しかし他の8人は陰性だったため、濃厚接触者かどうかの判断のないまま事前合宿所の大阪府泉佐野市へ貸し切りバスで移動した。そしてホテル。その後、市保健所調査で「濃厚接触者」と判定された。選手団はホテル内に滞在し、練習は自粛するという。
空港の検疫では入国者がPCR検査で「陽性」か「陰性」かを判断するだけで、陰性者が「濃厚接触者」に当たるかどうかといった判断は受け入れ先の『自治体任せ』。これで本当に水際対策ができているといえるのか、疑問視する声があがる。それでも丸川珠代五輪担当大臣はバブル対応で管理されているなどと強調する。
ネット上では「全豪オープンの時、同じ飛行機から陽性者が出たということで錦織選手を含む72人もの選手がホテルに2週間隔離された件を思い出した。同様の措置が取られるべきだったと思う。強力な変異株が選手村でクラスターを形成したりしたらどれほど悲惨なことになるのか、政府は分かっているのか?それだけでオリンピックは確実に台無しになるだろう」。
「テニスの全豪オープンでは飛行機の同乗者からコロナ陽性者が出たとき、陰性であった錦織選手も隔離された。日本は陽性者だけ隔離して、残りの同乗者はスルー。日本の水際対策はザルであることが今やっとわかった」「国民の安心安全を担保して五輪開催するという言葉がいかにまやかしの国民騙しの言葉かよくわかる」などなど、対応のまずさを指摘する声が相次いでいる。
立憲民主党の長妻昭・元厚労大臣(党副代表)は21日の党内会議で「オリンピック選手も例外なく原則14日間の待機を(行うべき)。少なくとも、同行選手団のなかに陽性者が出た場合には留め置くなどといった方針に転換すべき」と政府に求めた。安全安心の大会を国民に約束すると繰り返すなら、厳格な水際対策がとられなければならない。(編集担当:森高龍二)